言葉にしてもらう | 佐藤 理絵

佐藤さん よく言われるのが…お店の人たちは、私たちが来たら怖いらしいんですよ。絶対に何か頼まれるなって(笑)

福岡さん 行くところは一杯あるから、ほくそ笑みながら行くもんね(笑)

佐藤さん 毎日通っているとか、週に一回ご飯を食べに行っているとかいうわけではないけど、街が大きいので「街づくり」的なことは沢山やってきているし、「何かがしたい」と旗を揚げた人に対して「協力してあげてる」という構造が定着してしまっているんですね。

私たちは「協力してあげてる」人たちが主体になるようなことをしたくて、話をしに行くんですけど、今までの「街づくり」の人たちとの関わり方を、お店の人たちは学んできているので、私たちが行くと「今日は何ですか?」「何を頼むんですか?」みたいな。「俺に出来ることとか、言いませんよ。嫌ですよ。」というようなことを先に言われ(笑) なので「こういう風になったらいいと思っているんですよねー」ぐらいの感じで持っていって、「いいねー」「いいですよね♪じゃあ…」みたいな…手法でもなく、そういうスタイルみたいです。

福岡さん 押し引き。

佐藤さん 「頼みに来ても、愛嬌で何とかなってるよね」みたいなことを、直接言われる人もいます。そのときは「よかったー」って言いますけどね(笑)

福岡さん 「でしょ?」って(笑)

(笑) そうやって言われるということは、お二人が今までやって来た活動が、浸透してきているということでしょうか?

福岡さん 浸透…というよりも、もう本当に個々なんです。「あの人が…」というのを、広く街の人が知っているわけじゃなくて、ここを拠点に、A点、B点、C点…との往復を、ずっとしているんです。で、たまに横の繋がりを作って…。でも、リーダーというのは、もっと違うと思うんですよね。インクを落としたら周囲にばーっと広がるのがリーダーだと思っていて。私たちは街のリーダーではなく、サポーターなので、一軒一軒のお店と往復しながら仕事をしていくので。だから、知らない人は私たちのことを知らないと思います。

佐藤さん 知らない人は、全然知らないと思います。有名な人は、何かのお祭りの代表をしているとか。

福岡さん そういう人のことは、だいたい街の人が知ってますからね。

例えば、そういう「だいたい街の人が知っている有名な人」に、なりたいと思いますか?

福岡さん 絶対にならなくていい(笑)

佐藤さん 全然ならなくていい(笑)

福岡さん 「あの人がこれをやってる」とか、絶対に言われたくない(笑) 今回の「Book Buffet(ブックビュッフェ)」も、出ないといけないところは出る必要があると思うんですけど。でも「あの人たちのイベントだよね」とか言われたら、私たちはもう仕事としておしまいだと思っています。それはもう失敗です。

ほう。サンカッケーのイベントではダメなんですね。

佐藤さん どれだけの人がクローズアップされるか。他の人が見たときに、どれだけの人の顔が出てきて、みんなでやっているか、というのが見えないとダメですね。