言葉にしてもらう | 佐藤 理絵

佐藤さん そう、その人の気持ちを、ちゃんと言葉にしてもらうように仕向ける(笑)

福岡さん 最初にインタビューをしたのが、そのままサンカッケーの仕事だと思うんですね。インタビューは聞き出すだけじゃなくて、聞いている中で「あ、こうしたいんだ」というものを、絶対に立ち上がらせる。「じゃあ一緒にやりませんか?」と、そこで言っちゃったりとか。

立ち上がらせて、焚きつけるところまで行くんですね。

福岡さん そうですね。だから、よく言われるのが「こんなことしたいんだよね」「こんなこと思いついたんだよね」ということを言いたい、と。

お二人に言いたい。

福岡さん うん。言ってみて、「あ、いいんじゃないですか」と、無責任に。「やったほうがいいですよ!」とか(笑) 誰かに言われたくないですか?「やったほうがいいですよ!」って。

言われたいですね。相談する人も、そう言って欲しいんだと思います。

福岡さん そう思うでしょう?全然無責任でいいんですよ(笑) 「絶対やったほうがいいって」「今やらないと後悔するよ」って言われたら、「あ、やろうかな」って思いますよね。

佐藤さん 焚きつける(笑)

福岡さん そうそう、焚きつける(笑)

やりたいなら、そこに根拠はあまり要らないですよね。

福岡さん 要らない要らない。

責任が取れるわけでもないし。

福岡さん やらないと分からないし。そんな役割ですね(笑)

佐藤さん まあ、課題も多いですけどね。

課題も多い。

福岡さん やっていることが見えにくいですからね。「何やってるんだろう、あの人たち」って。

佐藤さん あと、こっちが焚き付け過ぎてるかな、とか(笑) 本当はそんなにやりたくなかったのに、たった一言溢した言葉を、二人で「こういうこと言ってたからさあ…」とずっと考えて…

福岡さん 半年後ぐらいに「こう言ってたよね?」と持ちかけたり。「あのときの言葉が忘れられなくて…」とか言っちゃう(笑)