自分自身が楽しむ | 札本 咲子

今は仕事のなかで、たくさんの人と会われていますよね。それこそ、毎日新しい人に会う、ぐらいのペースなんじゃないかな、と思うんですけど。

そうですね…ほぼ毎日名刺交換してるんじゃないかなと思います。

最近印象的だった出会いとかありますか?

最近ですか。

最近じゃなくてもいいですよ。ぱっと思い浮かぶ印象的な人。

ぱっと思い浮かぶのは…おばあちゃんですね。

おばあちゃん。

さっき「泣きそうになった」と言った取材は、今までの取材の中でもベスト3に入るぐらい印象的でしたね。草江駅の横にあった商店。

切符を売っていたお店ですね。

そうそう。閉店されるときに取材に行ったんですよ。(『宇部線・草江駅横「西村商店」が閉店-切符受託販売、57年の歴史に幕』)

で、やっぱりそこの店には、57年分の思いが詰まっていて、57年分の気持ちがあるわけですよ。それを聞いてたら、なんかこう…泣く一歩手前でしたね。それはやっぱり印象的でした。

それだけ入り込んでる、ということでしょうね。

(笑)

たくさんの人に会う中で…これは私の想像ですが、どこに行っても顔が知られている…という立場になってきているんじゃないかな?と思うんですけど。変な話「自分のことを知っている人が一人も居ないところへ行きたい…」みたいなことを思ったりしないのかな…と(笑) 完全に気を抜く時間が持ちにくいんじゃないかな、と。

(笑) 休みの日は、仕事のスイッチは切りますけど、情報のアンテナを張るスイッチは絶対オフにならないですね。

そのとき取材をしなくても「今度来よう」とか。

そうですね。メインで動いているものとしては、そこはやっぱり責任があるので。あと、平たい意味で「あ、いま誰か居ないかな?」と、見る癖はありますね。

それは…知っている人(を探す)?

そうですね。例えばファミレスに行って、ばっと見渡して「誰か知り合い居ないかな?」と見ますね。事後報告されるのが嫌なんですよ(笑)