手に人生が出る | 千々松 葉子
ご自身が楽しく気持ち良く生きるために、こういうことを毎日やっている…というようなことはありますか?
…早寝早起き?こどもと一緒に21時に寝て、朝4時ぐらいに起きるのが日課です。
朝4時ですか?早いですね。
はい。夜は絵本を読みながら、こどもと一緒に21時に寝て、目覚ましは4時にセット。そしたら、朝に一仕事できるじゃないですか。日中は連絡や問い合わせで、仕事を中断することも多い。でも早朝は電話も掛かってこないですから、まとまった仕事が出来きます。そうすると、後の生活に時間の余裕を持てるので、ちょっとこどもを早く迎えに行かなければならなくなったときとか、急ぎの作業が入ったときにも対応できるんです。
なるほど。お仕事柄、完全に一人になる時間が必要ですよね。間に邪魔が入ると、そこで途切れてしまって、何をやっていたか忘れてしまったり…
そうですね。似たようなお仕事をされているから分かると思いますが、集中しなければならないまとまった時間が必要な仕事なので。河口さんは夜型じゃないですか?
私は完全に夜型ですね。
私も昔は夜型だったんですよ。でも上の子を出産してから変わりましたね。こどもが小さい時は、風邪、中耳炎、インフルエンザ、嘔吐下痢…いろんな病気をもらってきて保育園を休みました。多い時は月半分が早退・欠席。でもフリーランスは代わりがいないし納期も伸ばせない。時間をどこかで確保しないといけないですよね?
午前中で最低限の仕事が終わっていると、保育園の呼び出しにもゆとりを持って対応できるんです。「また風邪を引いた」とか「また熱が出たか」となっても、ストレスに感じなくて済みますよね。だから、早起きして仕事をするのは、子育てをしながら働くのには、精神的にも良いです。年齢的に徹夜が出来なくなった…というのもあるんですけど(笑)
21時に寝て4時に起きる生活だと、ご主人と顔を合わせる機会も少ないんじゃないですか?
そうですね(笑) 夫が帰ってきても、寝ていて気が付かないことが多いので…でも会議や打ち合わせなど急なお迎えに対応できないときや、土日や平日夕人以降の仕事の時は夫の出番です。協力がないとやっていけないですね。
夫には「同じぐらい早起きして会社に行ったら、例えば5時半に出社すれば21時に帰っているのが18時に帰れるよ、そしたら3時間家族と過ごせるよ」と言ったこともあるけど、むつかしいかな(笑)
やっぱり早起きよりも夜更かしのほうが楽ですからね(笑) 早起きには自制心が必要ですから。
そうですね。こどもが居ると、夜に仕事をしようと思ったら寝かしつけてからしないといけないんですよ。そうすると「早く寝て欲しい」と思うでしょう?それが逆にストレスになって、こどもに悪影響を与えるな…、じゃあもう寝ちゃおう!となりました。一緒に寝て、早く起きたらいいじゃん、というのがスタートです。家族との生活を考えると自然に今のスタイルになりました。
今回、千々松さんにお話を伺いたいと思ったのは、WEB制作をお仕事にされているなかで、NPOの支援をたくさんされているというのが、とても興味深いなと思いまして。去年(2012年)の時点で、20以上の団体をお手伝いされているとか。
えーと、この2年間ぐらいで、ちゃんと数えたらNPO法人さんだけで28団体でした。
というと、法人以外を含めると、もっとたくさんあるんですか?
あります。法人格を持たないNPO、地域コミュニティ、連続講座に参加した団体さんも多いので。
なるほど、ちょっと遡ってお話を伺ってもいいですか?山口の高校を卒業されて、京都へ進学されていますね。大学ではどんな勉強をされていたんですか?
建築です。「まちづくり」という言葉に憧れて。で、土木と建築だったら、なんとなく建築かな、と、あまり悩まずに選びました(笑)
その頃から「まちづくり」を意識されていたんですか?
はい。父親が土木の技術屋で、「このトンネルはお父さんが作ったんだよ」とか「この道路は」とか言ってくれて。そのときに「まちづくり」という言葉が、すごくすんなりと入ってきて、「私、そういうことをしたいな」と思ったんです。