愛は全てを完成させる絆 | MIKKO

福岡で3年勉強されて、卒業して、そのまますぐ上京されたんですか?

すぐ上京しました。東京では音楽関係の方にお世話になりながら、自分の曲を作って貯めていく作業をして、2009年の11月6日にシングルCD「DEVOTION(ディヴォーション)」をリリースしました。

東京へ行くときはどういった心境だったんですか?

私はですね、本当は福岡に居ようと思っていたんですけど、お世話になっている方に「まず1年行った方が良いよ」というアドバイスを頂いて「1年行こう」と決めて行きました。

私がクリスチャンになったのは、本当に辛いときに「神様は居る」って知ったからなんです。最初は「本当に居るのかな?」って思っていたんですけど…苦しいときって、人に相談をしても一番正しい方向に解決出来る保証なんてないじゃないですか。結局自分でどんどん落ち込んでいって、苦しいまま。だけど”懺悔して、お祈りをして、信じる”と、叶うんです。自然と解決していったり、相応しい道を与えてもらったり。そういうことを自分で体験して「本当に神様は居るんだ」と分かったので。

それからは、お祈りして、悩まない。悩んでも自分では解決できないし、悩むだけ時間の無駄。だから、常にポジティブなんです。悩まないし、辛いことがあっても「これは先で意味があるから今辛いんだ」と思いながら、辛いことがあると「あ、ラッキー♪」と思っています。

いつも分かるんですよね、先になると…例えば辛いことが”孤独”だったら「あのとき孤独な思いをしなかったら、孤独な人の気持ちが分からなかった。だから、あのとき辛いことがあって本当に良かった。」と思うので。

いつもインタビューをするときに、どういう方なのか知りたくてブログなどを拝見するんです。MIKKOさんは「私だけを見て欲しい!」というようなところには軸がないような印象を受けたのですが、その理由が少し解ったような気がしました。

音楽をするうえで、自分が楽しむのはもちろん大切な事、でも自己満足ではいけないと思うんです。私は、自分の歌を聴いて共感して、笑顔になって欲しい。「本当に楽しかった!」と思ってもらえるような時間を作れるようにしたい、と思っていて。

だから、常にステージに立つときには、お客さまに楽しんでもらえるようなステージをする、ということを一番に思い描きながら舞台に立っています。もちろん私も楽しんでいますけど、まず一番はお客さまのこと。「どうしたら楽しんでくれるかな?笑ってくれるかな?」って。

音楽を始めた当初から、そういう意識があったんですか?

最初に始めたときは、自分が楽しむ事が一番でした。でも、ゴスペルを始めて、お客さまに伝える、楽しんでもらえる表現をする、という楽しさや大切さを知ったので、そこからですね。

”歌”よりも”曲”。

歌うことは好きなんですけど、自分の思い描く声が出せなくて、自分の歌に自信が持てないときもあったんですね。それでも、私が作る音楽を聴いてもらって、その曲があったから元気になれた、辛いときを乗り越えられた、救われた…そうやって、誰かのためになりたいと思ったんです。それが私に出来る事だと。

私は、人が喜んでくれることが一番の幸せなんですよ。自分が楽しいだけでは幸せじゃない。相手が喜んでくれること、誰かのためになることがしたい、そういう思いが強いので。それを、音楽を通して出来たらいいなと思っていますね。

私は、大きなステージ・会場に立つということにあまり執着しないんです。小さくても大きくても立っている舞台には変わりないと思っているから。だけど自分に相応しい時が来たら、気づけば大きな舞台に立てているかもしれませんね(笑) どういう道を歩いて行けるのか、私自身も凄く楽しみです。これから先も、ずっと良い音楽を作っていきたいし、それを皆さんと一緒に共有したいと思っています。

山口に帰ってきてまだ1年も経っていないんですけど、ライブをしていくうちに、会場で出会った人が次の会場にも来てくれて、また次の会場にも足を運んでくれる。山口は狭いということもあるんですけど、すごく大切にくれるんですよね。家族のようにみんなが温かく迎えてくれるんだな、というのを今すごく感じています。山口に帰って来て本当に良かったと思っています。