緊張感 | 原田 佳代子
アトラクションのお仕事自体は、楽しんでいらっしゃいましたか?
ものすごく楽しかったです。『バックドラフト』というアトラクションで働いていたんですけど、それがたまたま喋りながら…演技とまではいかないんですが、映画撮影のADに成り切って、撮影現場をお客さまをご案内していくというような感じで…結構セリフが長かったんですよね。演劇とかそういう経験はなかったので、本当に生まれて初めて、大人数の前で喋ったという。一回のショーで200人ぐらい入るので、緊張しましたね…。
オープン前のプレビューで初めてお客さまが入られた日に、アトラクションが途中で止まってしまって…。そういうときには、ご案内できるまで場つなぎをしないといけないんですがもちろん、そんなことやったこともないですし、すごく焦る中で、とにかく何か喋らなければいけない…というので、何を喋ったか全然覚えていないんですけど、何かをしゃべってました(笑)
何かを(笑)
何かを喋って、やっと避難経路からお客さまを誘導できる、となったときに…ほっとして、お客さまが皆さん出られた後で、思わず涙が…緊張と安心と…あれは本当に、忘れられない体験ですね。
そうか、そういうときの訓練みたいなものは、やっていなかったんですか?
そのときは、まだほとんどしていなかったんですよ。その後はもちろん、きちんと教わりましたが。後から入ってきたスタッフたちは、そういう時用のネタが用意されていて、きちんと習うんですが…なんせまだオープンもしていないような状態なので、そこまできっちりと準備が出来ていなかったんです。ただ、こういうことが起こったら、何かしゃべって繋がないといけないよね、ということだけは知っていたんですけど、全然準備していなかったので…
まさか自分のときに起こるとは…
そうなんですよ。ステージの上には私一人…誰も助けてくれないし(笑)
(笑) USJで2年お仕事をされて、それからどうされたんですか?
それから、MCの事務所に所属して、そこからイベントの司会や、コンサートホールのアナウンス…アンパンマンショーなどのキャラクターショーのお姉さんもやってましたよ。あとはラジオのレポーターやパーソナリティもやっていました。
喋るお仕事を、色々やっていらっしゃるんですね。
そうですね。分野でいうと商品説明などパソコンを操作しながらプレゼンテーションをする…というような仕事もしたことがありますし、関西圏内色々なところへ行って、各地のお祭りの仕事だったり。関西以外も…四国や、北海道にも行きました。
へえ、北海道まで。
色々と楽しい仕事はあったんですけど、小学校へ行って子供たちに環境問題について楽しく学んでもらおう!というイベントは大好きな仕事のひとつでした…講師の先生がいらっしゃって、私はそのアシスタントだったんですけど、小学校の体育館や教室で地球温暖化のメカニズムを模型をつかって実験したり、体験しながら環境問題を学んでもらうというイベントでしたが、各地の小学生と過ごす時間はとっても楽しかったです。
どういうところが楽しかったんですか?
子供たちと間近で接する…体育館や教室の中で、先生のアシスタントとして話をするので、結構子供たちも本音の意見を言ってくれたりして。そういう子供たちとのコミュニケーションをとるのが楽しかったですね。地域や学校によって、子供たちの雰囲気が違ったりして…そこが面白くもあり、難しいところでもありましたね。
そこは、大人相手のお仕事とは、また違うでしょうね。
そうですね。予想もしない意見や反応が返ってくることもあったので。今でも、子供向けの仕事は大好きです。小学校での仕事は、ずっと長年やっていたので。
どのくらいやっていらっしゃったんですか?
こっち(宇部)に帰って来てからもやっていたので、7年ぐらいですかね。こっちに帰ってからは、ある企業がされているイベントで、同じように小学校に行ってエコタイヤと呼ばれるものがどういうものなのか?、転がり抵抗の実験をしたり、燃料電池自動車を運動場で試乗してもらうというプログラムがあったんですけど、それはこっちに戻ってきてから5年ぐらい続けてました。