子供たちに伝える | DJ CAN
最近はダンスをやっている子が多いですよね。
多いですね。小学校3年生か4年生で、ダンスが必須科目になっているので、それをきっかけに始めるこも居るし…若いお母さんが多いので、親がダンスが好きで、その影響で始めたりとか。イベントをするときに、ダンサーさんにオファーを掛けるんですけど、今はどこもキッズのほうが多すぎちゃって、なかなかダンサーさんが見つからなかったりとか、そういう時代なので…だったらもう、キッズダンサーを出せるイベントをやったほうが早いんじゃないかな?と。「子供との競演」という響きがいいかなと思って。だから、子供にも頑張ってもらって(笑)
時代に合わせて状況を改善していくことって、すごくエネルギーが要るけど、大切なことだと思います。
そうですね。やっぱり、沢山の人に来て欲しいし。改善すべきところは、もう言い出したらキリがないぐらいあると思うし、考えていてもダメなので、出来るところからやっていこうと。
そういう取り組みを続けていくときには、自分の好みばかりに固執していてはダメだと思うんですが、そんな中でも「これだけは拘っていきたい」というよいうな、ご自身の芯になるような考えって、何かお持ちですか?
そうですね…自分のもらう時間って、イベントによって30分だったり1時間だったりバラバラなんですけど…持ち時間の中で、自分の好きなジャンルの曲を必ず一回は入れよう、としてますね。どんなにパーティーチューンで盛り上がっていても、1曲でも2曲でもヒップホップを聴いてほしい、提供したい。そこだけは、色々考えながら構成を練っています…もちろん、コケますよ(笑) でも、それがドン!と受けるときもあるんですけど。
土地によっても、箱によっても、イベントによっても、流行るものも違うし。でも、その中で自分らしさ…というものを、私はまだ見つけられていないので…じゃあ自分の好きなものを少しでも提供しよう、という感じで。自分の持ち時間のなかで、ヒップホップは必ず入れようというのを目標にやっています。
結果的に、それがハマればいいなと。
いいかなと思って。「こういうのも格好良いじゃん」「Yo!Yo!言ってるだけじゃないんだ」と思ってくれたらいいな、と。これは私個人の意見ですが、最近の若い人は、パーティーチューンが掛かっている時間だけ飛び跳ねて遊ぶので、疲れて引きが早いんですね。そういう意味でも、ブレイクが取れる構成って大事かなと思うんですね。そしたら長く、楽しく、遊んでもらえるかな…という期待を持っていますね。
都会だったら人が多いので、回転で何とかなるんですけど、山口や広島はそうじゃないので。いかにうまく流れを作るか…という部分で、どのDJさんも悩んでいると思います。今は、お客さんが何でも選べる時代なので…まずはクラブ遊びの浸透ですね。もっと若い人たちが出て来てくれればいいな、と思います。
そういった意味では、先程のお子さんとの競演のようなかたちで、もっと下の世代から育てていくという…
そうなんですよ、もう今から育てていかないとダメなので。もっと色々なところに出て行きたいですね。うちの母親なんかも、未だに「お財布だけは気をつけなさい」って言うんですよ(笑) 母親世代からしたら、クラブってそういうイメージなんだな…と。まず、そういうイメージから変えていければな、と思います。子供世代を育てますか(笑)
[写真・文/OURSELVES 取材協力/bijin-cafe]