関係性の先にあるものをつくる | 福岡 佐知子
福岡さん 最近は雑貨屋さんとかで、「グッズを作りたいけど、どうしたらいいだろう?」というような相談も受けてます。ちゃんとしたところで頼むと高いけど、何か良いアイデアはないだろうか?って。じゃあ学生コンペにしてみよう…というような風に、誰かを巻き込んで仕事をする、みたいなことを。そうすれば自分たちの出会いも広がるし、ビジネスチャンスも広がるので(笑)
佐藤さん 二人だけでやっていることは、ないですね。必ず誰かとか、誰かの周りの誰かとか(笑)
福岡さん チームを組むことが多いですね。
佐藤さん チームを組んで、その先にお客さまが居る、というスタイルが多いですよね。呼び鈴を押して「ピンポン、こんにちはー」で売るものはないので、最近はここ(カタログサンカッケーOFFICE。飲み屋ビルの2Fにある。カウンター付き。)で週一回やっている、小さな異業種交流会みたいなものに人が来て、私たちとその人たちから何かが出て来ることもあるし、そこにたまたま居合わせた人たちの間で何かが起こることもあるし。基本、そうでしたよね。
福岡さん 「こういうことを考えているんだ」という人に対して、「こういうのはどう?」と言ったり。そんな場をするのが、今の「営業」です。本当の営業だけど(笑)
お店の営業が、自分たちの営業活動になっている、と(笑)
福岡さん 会費制にしているので、お金を貰って「営業」している(笑)
集まってくる人たちは、黒崎の方なんですか?
福岡さん いや、最近は外の人たちが多いですね。小倉とか福岡とか。
佐藤さん 何かしらの活動とか、社会事業的なことをしている人が多いですね。簡単に言うと「街づくり」みたいなことだったりとか。
福岡さん でも、その中に地元の商店街の方が居たりとか。この間言われたのが「あんたたちの人間関係、節操がない」って(笑) でも、私たちにとって「節操がない」は褒め言葉で。いつも節操がないと言われて居られるのが嬉しい、みたいな。いつもいつも名刺交換されるから。あまり、商店街の人がどんどん誰かと名刺交換する機会って、ないんですよね。
佐藤さん そうですよね、考えてみたら。
自分のお店に来られるお客さまとは、名刺交換しないですもんね。
福岡さん 「いらっしゃい」の仲ですからね。
ここに来られる方は、どういうものを求めて集まっていると思いますか?
福岡さん どうなんでしょうね…皆さん「来てみたい」っておっしゃるんです。Facebookでイベントを立てて、あまりウザくならない程度に告知をするんですけど、誰かの投稿なんかを見て来られて、「参加してみたかった」って言うんですよ。「あれがどこなのか知りたかった」って。一回来てみたい、そこに誰が居るのかは、あまり関係がないみたいで。こういうことをしている、ちょっと変わった二人が居るから、会いに来てみようか…というのが多いかも知れない。
なるほど。じゃあまずは、ここがどういう場所なのか、お二人がどういう人なのか…を知りに来るんですね。
福岡さん で、必ず誰かを連れて来てくれるんですよ。
佐藤さん 必ず連れて来られますよね。接点がある人プラス誰かを連れてくるから、もうオフィス内がうわーってなって。私たちと話すのが目的でもないし、自由に席替えが行われるんです。
福岡さん カウンターの中に入ってきたり。
佐藤さん そう、カウンターの中に入ってきて、動いてその場に居た人と話してみたり。
福岡さん そういう場所がないからですかね?
ちょっと珍しい場所かも知れませんね。
福岡さん 遊びなんですけどね。私たちにとっての。真剣な遊びです(笑)
佐藤さん (笑)
福岡さん だから、今日は何を準備するかとか、どんなおもてなしをするかとか、ちゃんと考えます。