無理をしない | 近藤 凜
いいですね、素敵だなと思います。
ありがとうございます。私も素敵だなと思いますよ。インタビューのお仕事とか、こういう風に色々な人と出会えて、色々な話を聞けて、羨ましいなと思いました。
色々な人の話を聞くというのは、お好きですか?
そうですね。やっぱり、一人だけの考えじゃ、変わらないと思うので。人生色々な経験をしていきたいし、ひとつの体では、何百人、何千人分の経験は出来ないと思うので、人の話を聞いて、やったつもりになる(笑)
やったつもりになる(笑)
はい。そうやって人の話を聞いていくと、色々な話を覚えられて、会話も弾んでくるし、聞いたことを他の人に伝えられる。そういう人になれたらいいな、と思います。
なるほど。それは面白いですね。人の話を聞いて、体験したつもりになって、自分の中に吸収するんですね。
そうですね。そのほうが面白いですね。話を聞くのも、すごく楽しくなります。昔は「なんでこの人はずっと同じことを喋っているんだろう…」とか思っていたんですけど、歳を取っていくごとに、ありがたさが分かって。自分がありがたいだけじゃなく、少しずつ他の人の力にもなれたらいいな、って思っていて。周りはみんな、すごい人ばかりだって思っています。
徹底して謙虚ですね。
ですかね。たまに調子に乗るんですけどね(笑)
(笑) 調子に乗るとどうなるんですか?
調子に乗ると、Sっ気が出ますね。人をいじるのが面白くなります(笑)
今日はまだまだセーブされているんですね(笑)
最初から調子に乗って、嫌われてはいけないので(笑) でも、あまり年上の方をいじるのも、いけないなと最近思って。いじりたいけどいじれない自分が歯がゆかったり(笑)
(笑) 今はちょうど、先輩に教わるのと、後輩に伝えていくのと、狭間の時期なのかも知れませんね。
自分より若い人からも、教えられることもありますよ。若い人を見ると、また元気をもらいますね。
色々な人に元気をもらっているんですね。
ですね。若い人からは若さをもらって、年上の人からは知恵と…なんでしょう、生きてきた証を分けてもらって、勉強させてもらっていますね。先輩の言葉を借りると「死ぬまで修行」ですね。
素晴らしいですね。これからも勉強を続けていくと。
そうですね。
ご自身が、自分に正直に生きるために、気をつけていることを言葉にするとしたら、何でしょうか?
無理をしない。自分に合った生き方をしていく。今出来ることをやっていくこと。あまり望み過ぎても、いけないかなって。ちょっとずつ、手の届く範囲で、少しずつ背伸びをしていく。
無理はしないけど、成長していくんですね。
はい。
そう思えるようになったのは、いつ頃からですか?
自分のお店をやり始めてから、特に思うようになりました。
お店を始めたのは、いつ頃のことですか?
5年前ですね。この5年間は、一生懸命になってた…なり過ぎていたと思います。それで10キロ肥えた(笑) 今は、自分の体も気遣わないと、と思って。お酒を止めて、体調も良くなってきたし、肌の調子も少しずつ良くなってきた気がするし、人の話もよく聞けるし、聞きたいなと思うことも多いし。
なるほど。じゃあこれからは、無理をせず、でもちょっとずつ背伸びをして…
出来る範囲のことをやっていこうかなって。山に囲まれているので、そんな気分になりますね。
このレース場が、ですか?
家もですね。あまりせかせかしても、いけないなって。今はそう思えますね。小休憩(笑) まあこれからきっと、忙しくなると思うんですけどね。今まで休んでいた分、取り返さなきゃ、とも思うし。
忙しくとも、無理をし過ぎず。
ですね。で、格好良く。
格好良く。
いつも格好つけて乗っているんです。やっぱり、バイクに乗るときには格好つけなきゃ。なぜか、そう思ってしまっていますね(笑)
バイクというものに格好良さを感じているからでしょうか。
ですね。乗らせてもらっている誘導車は、綺麗に磨いて、一緒に走っていますね。やっぱり使わせてもらっているものは、いつも綺麗にしていたいし、自分も綺麗でいたいなって(笑)
それが一番ですね。
[写真・文/OURSELVES 取材協力/山陽オート]