出来ない理由から探さない | 天野 いつか

岐阜に行ったらどうされますか?(インタビュー当時、ご主人の転勤で岐阜県への引っ越しを控えていた。)

どうしましょうね??長崎出る時は「山口行きたくない」って思ったんですよね。どんなところかも分からないし、友達居ないし、嫌だなって。でも今は「岐阜行きたくない」ってなるんですよね、不思議と。離れたくない。友達も沢山できたし、大好きな人たちも沢山出来たし、今からもっと楽しいこと出来るんじゃないかな、って思っていたときだから、すごいショックは大きかったですよ。

で、じゃあ岐阜に行くって決まったら、もう岐阜での楽しいことを考えないと、山口での別れが控えている今、やってられないなあって(笑) とにかく岐阜のいいところを、ガイドブックとか買って、ここ行きたいとか、子供と一緒にこれしようとか、これやってみようとか、見ています。

IWJはもちろん続けますけど、もし仕事に就くとしたら、まったくやった事のない仕事をやってみようかなと。販売とか、アパレル店員とか。なんかそういうのが楽しいかなって。そこからまた、先々何か役立つかもしれないし、もしかしたらカリスマ店員になるかもしれないし。それは分からないじゃないですか(笑) それはすごい楽しみ。いろいろやってみたい。

でも、それはやっぱり旦那さんが居るから言える事。家族という基盤がしっかりしてるから。だから私はたぶん、家族が基盤なんでしょうね。そこが揺らいでいると何も出来ないけど。

でもほんと、最近「なんとかなる」って思うようになりましたね。「なんとかなる」じゃなくて「なんとかしよう」か。肩の力がすごい抜けたのは、やっぱり山口で会った人たちの影響かも知れない。なんか自然体でしょう?自分の信念を曲げずにやってて、でも力が入りすぎてるわけでもなく、ちゃんとオフはオフでやってて、仕事もちゃんとやってて、でも譲れないってところはズバッとやってる人がいっぱいじゃないですか。たぶんそういう人たちの影響がすごい大きいから、山口での三年半は本当に貴重だったと思います。

(旦那さんの)転勤は、故郷と友人を増やす良い機会なんだと思うようにしています。各地に帰れる場所があるし、大事な人が居る、そう思ったら楽しい。ものは考えようですよね。

写真・文/OURSELVES 取材協力/FRANK