一緒に作っていきたい | 曽田 元子

Yanの団体としての目標は雑多だけど、プロジェクト単位では綿密にゴールが見えている…という感じですか?

いや、団体としてもゴールが見える状態にしたいんですけど、任意団体なので、そのゴールに辿り着くにはまだまだ道が長いですね。自己資金で建物を買って、自社経営みたいなかたちでやれば出来るんですけど、公共の器を利用してやるとなると、任意団体では無理みたいなんですね。

器を持ちたい、というのは目標のひとつですか?

あるといいな、と思っています。でも、固定されるのもちょっと寂しいな、っていう気持ちもありますね。でも、そこのコミュニティを作っていくと、今まで他が使っていない利用方法で、冒険が出来るじゃないですか。色々な挑戦をしていくと、施設の利用方法も広がるな、と思っています。それに挑戦していきたいんですけど…なんか良い方法がありませんか?

私に聞きますか(笑) 組織じゃないと出来ないこともあるけど、組織になると出来なくなることもありますよね。

そう、その呪縛に囚われたくは無いですね。

看板だけあるといいですね。看板だけあって、中身は流動的…みたいな。

私としては、地元のアーティストさんや、今回の「スポーツタイムマシン」の犬飼さん安藤さんたちのように、山口へ来てモノを作りたいという人たちに、どちらにも対応出来るような活動をやっていきたいですね。外から来られると空気が変わって「良い風が吹くなぁ」って感じますよ。

繰り返しますが、「LIFE by MEDIA」会期中は、商店街の通りに心地良い風が吹いていましたね。それはやっぱり大切なことで、「協働のまちづくり条例」にも、「外から来た人も市民と呼ぶ」という定義が入っているんですよ。山口へ来て、何かをする人も「市民」と呼ぶ。外から来た人が「山口が好き」と言って、色々な提案をしてくれて、新しい山口を作ってくれる。これこそ新しい市民じゃないですか。今回の「LIFE by MEDIA」のアーティストに関しても、それが言えると思うんですよ。犬飼さん、安藤さん、西尾さん、深澤さんの4人には「市民栄誉賞」をあげたいですね。

(※「山口市協働のまちづくり条例」 第1章第2条(2) 市民 市内に居住する者のほか、市内で働く者、学ぶ者及び公共的な活動を行う団体を含めたものをいう。)

本当に。「よくぞ来てくれました」という気持ちですね。

本当ですよ。そういう人たちのコーディネートをしたいし、一緒に作っていきたい。私はずっと地元に居るから、「もっちゃん(曽田さん)が居るなら面白そう。何をしているの?」と声を掛けやすい。どこかに知っている人が居ると、関わりやすいじゃないですか。ずっとそういう風に、みんなに見てもらえたらいいな、って。たとえ「変わったことをしているな」と思われてもね。「自費でやりたい」というのなら幾らでも応援します。遠方よりの旅費が出せるようになると良いですね。

「山口へ来てくれたら手伝うよ」と(笑)

自費で来て作るのなら、全然OKですよね。外国からも呼びたいですね、レディ・ガガとか。渋谷なんかで留まってないで、ここに来てくれたらいいのに。自費でね。

新幹線で(笑)

そう、普通に。

それいいですね。

そんな風に、山口で何かやりたい、だから山口から発信できる。今回、世界初の「スポーツタイムマシン」ですよね。Yan企画は、いつも世界初の山口企画をやり続けているので、(「スポーツタイムマシン」に関しても)従来の作品が出来たのかもしれません。みんな興味を持って、「一緒に遊ぼう」という感じで、Yanに参加してもらえたら嬉しいですね。一緒に楽しんでくれる仲間募集中です♪

[写真・文/OURSELVES 取材協力/山口情報芸術センター(YCAM)]