一緒に作っていきたい | 曽田 元子

そこで、目指していく方向が見えて、今もその気持ちは変わらない?

そうですね、余計に強くなったかな。人の応援をしても。コンサートをお手伝いしていても、お客さまで苦情を言う人が居たり。100%苦情なし、ということは今までないんですよ。大抵は終わった後に耳に入ってくるのですが、リアルタイムで苦情が来た時は、このイベントの趣旨はなんだろう?と原点に戻ります。アーティストさんは、自分たちの演奏を聴いてもらいたいと思って企画をしている、だったらこの人を帰してしまっては意味がない。その時に、演奏者は魂を込めた良い音楽を、多くの人に聴いてもらいたい。私たちが応援に入ったときは、それをお客さまに伝える、インターフェースのような団体であるべきだな、と思いましたね。

そうなんですね。

私より、メンバーさんは苦労しているだろうな、と思いますよ 。最初にYanを立ち上げたときに、「もっと何をする団体なのかを掘り下げて、組織を明確にしましょう」という意見があったんですよ。でも、何が出来るか分からないから、明確に出来ないじゃないですか。それもちゃんと伝えてあげられてなくて。詰めて話をすると、内部分離するからと思って、ちょっと聞き流していたんですよね。それは、すごく申し訳なかったな、と思いましたね。

それに、事務局も全部私がやっているので、ミーティングも寸前にメールで案内するし、本番良ければ全てよし、という感じで準備をしていくので、急に仕事を振っていくことも多いし。もっと長いスパンで、皆で計画出来るように動いて行かなきゃいけないな、と思っていますね。でも、今年の「YCAM10周年記念祭」のように、間に色々と入ってくると…もう任せた人を祈るだけです。

でも、もし綿密に計画を立てて活動する団体だったら、「スポーツタイムマシン」みたいに、急に入ってくる長期プロジェクトは手伝えないですよね。

はっ、そうですね。引き受けてなかったかも知れない。「無計画も力」ですね。

いや、本当にそうですよ。

結構、計画を立てたがる人はたくさん居るんですよ。特に、地方は時間があるし、環境が落ち着いているせいか、そういう人が多いんですよね。でも、どうしても昔からテストも一夜漬けだったので、計画を立てると点が悪いんですよ。計画を立てることに燃えて、計画通り学習が進まなくて落ち込むじゃないですか。そうなるとやる気無くしますよね。それがそのままYan活動に反映しているかも知れない。

(笑)

でも、何を作りたいか?は明確にしたいと思う。だから、事業計画はちゃんと作るんですよ。何を、どうしたいか?そのプロセスはまだ分からないから、「これは何の目的で、どういうものを作り上げたいか?それを山口で作る意図は何か?」それを明確にすることはとても大切です。これまで出来なかった企画は有難い事に今のところ無いです。成功の要因はそこでしょうね。作りたいイメージスケッチをしっかりすると、明るい未来がそこにある。