無理をしない | 近藤 凜

お客さまの中にも、近藤さんが先導される姿を、見に来られる方もいらっしゃるんじゃないですか?

どうでしょうね。友達のお子さんだと思いますが「凜ちゃーん!」という声は、よく聞こえます(笑)

走っているときに(笑) 割と声が届くんですね。

はい、ヘルメットを被ってないので。選手の名前を叫んでいるおじさんの声とか(笑)

そういうのも聞こえてくるんですね(笑)

よく聞こえますね。

そういう声が聞こえるということは、冷静さも持って走っていらっしゃるんでしょうね。

そうですね。ちょっとずつ目が速さに慣れてきて、お客さまの顔とかが見えるようになってきましたね。「あ、この人いつも来てくれてる」とか。繰り返し乗ることで、目が良くなって、車の免許もメガネ無しになったり。

え、本当に視力が良くなったんですか。

ですね(笑) ゲームでもWiiの「マリオカート」が好きで、バイクで走って、子供をぶち負かす(笑)

容赦ない(笑)

でも、あまりに下手な子がいたら、ちょっとこけてみたり(笑) でも最後は優勝しちゃうぞ、みたいな(笑)

甥っ子さん、姪っ子さんは、お幾つぐらいなんですか?

中学三年生から、小学一年生まで、5人居ます。

5人もいらっしゃる。

みんな可愛いです。

よく遊びますか?

そうですね。子供心を忘れない大人…みたいな。格好良く言うと(笑)

(笑) お子さんはお好きですか?

そうですね。一生懸命頑張っているところ…運動会とか、写真を撮るんですよ。涙が出てきそうになります。無邪気で、一生懸命走っているところ…オートレースの選手と似たようなところがあります。負けん気が強いところとか。

一生懸命な人を見るのがお好きなんですか。

そうですね。それで頑張れる、勇気をもらえる。自分も一生懸命になれる。

バイクに乗られる前…例えば学生の頃にスポーツはされていたんですか?

全くしてないですね。ウォーキングぐらいです。

学生のスポーツとしては渋いですね(笑) じゃあ、学生の頃に体育会系の部活で、根性を鍛えられたとか、そういう経験はなく。

高校の持久走大会が毎年あって、女子が8kmぐらい走らされたのかな…そういうのでは鍛えられましたね。学校も山の上にあって、歩いて登らないといけないし。小学校のときも、一年に一回山登りとかさせてもらっていて…なんか足は強く作られていたみたいですね(笑) 4人姉妹の末っ子なので、人生の先輩は沢山居るほうだから、それを見て今まで来れているのかなって。良いことも悪いことも勉強させてもらって。

なるほど。先輩から学ぶ、という意識が強いんですね。

そうですね。ありがたいと思って、受け止めるようにしてますね。やっぱり勉強させてもらっているので、自分の出来ることは、みんなにしていきたいなと思って。3年ぐらい前に「誘導車になりたい」という子が居て、「なりなよ!」って。危ない仕事だし、免許を取ったら外でも乗りたくなるだろうから、まずはお父さんお母さんに相談して、OKだったらやってみたらいいよ、と言ったんですけど、やっぱりバイクは危ないから…と(笑)

近藤さんの場合は、危ないから止めなさい…と言われることはなかったんですか?

そんなにはなかったです。母は、あまり言わなかったですね。事故をしてからも、言いたいんでしょうけど、趣味だから乗りたいと思うし、乗らないと楽しみが無くなる…それまで色々、パンを作ってみたり、裁縫してみたり、したんですけど。やっぱりツーリングで後ろに乗せてもらったり、先導車に乗らせてもらったりしたら、「ああ、これが好きなんだ!」って、思わせてくれて。

他のことでは得られない楽しみがあるんですね。

そうですね。

先ほど、少し目標の話を伺いましたが、もう少し先の話…10年後ぐらいに、こうなっていたらいいな、というようなイメージはありますか?

10年…40歳ですね。結婚して、子供を産んで、誘導車ではなくても山陽オートの仕事が出来ていたらいいな、と思っていますね。で、ツーリングも行って。

オートにはずっと関わっていきたい。

そうですね。何度か「ちゃんと就職しよう」と思ったんですけど、やっぱり切り離せないものが、まだありますね。

いいですね、一貫していて。

ありがとうございます。

一本筋が通っていますね。

いやー、そうですかね…ちょっと曲がっていたりすると思うんですけどね(笑)

まあでも、結果的に繋がっていると(笑)

そうですね(笑)