出来ない理由から探さない | 天野 いつか

以前ブログで「おうちサロンを開きたい」という記事を書かれていましたが、その頃とは少し考えが変わったような印象も受けます。

そうかも知れない。でも、外に出る事だけが動くっていうわけはなくて、おうちでサロンをしたり、リフレクソロジーとかクレイセラピーとか、いま資格を取ってるんですけど。それは、子育てしながらだとお仕事がし辛いでしょう。でもなんかしてたい自分が居て、動いてないと嫌なので、資格を取ろうと思ったんですよ。それは、それ以外のことが楽しくて、ずっと放置してたんですよね。でも、最近になって、またちょっとしっかりやろうかなって。今役立たなくても、たぶんこの先に絶対役に立たせようと。

私が経験した事…障害を持つ子供が居ると、お母さんって全然サロンとか行く暇もない、行く時間も取れないし、家族が傍にいないと預け先も無い。だから、私が行って子供が目が届く範囲に居る環境で、お母さんを癒してあげられるとか、そういうことをやりたいなって気持ちもまだあって。やりたいと思ったときにすぐに出来るように、資格を取っておこうと思ってるんですよね。

ただ、今はちょっと優先順位が変わってきているので、変わったといえば変わったのかな。でも根っこの部分では変わっていないのかな。自分がやっぱり大変だった経験があるし、そういう風に感じているお母さんも沢山居るから、いずれそういう人たちのお手伝いが出来たらいいなっていう思いがあるので。子供に障害があるからっていうわけじゃないけど…でも、やっぱりそれが軸になっているのかな。

だから、手話も子供とのコミュニケーションのために、必然的に勉強して語彙を増やしてやってるけど、今後サロンにも活かせるじゃないですか。もし耳の聞こえない方が来たときでもやり取りできるし。あれもこれもやって、全部ダメだったっていう風にはしたくないので、とりあえずきちんと成果は出して。使うときはまあ、そのときのタイミングがあるんだろうなっていう。だから焦ってはないんです。

ご自身の「こだわり」や「ゆずれないこと」はなんでしょう?

この夏に、友達と一緒に「美人塾」をやったんです。外面と内面からキレイになろう、みたいな。外面はお友達にメイク講座を頼んで、じゃあ自分は内面を担当するからって言って。何の資格も無いし、何を言えるわけでもないんだけど。

美人って「美」しい「人」って書くでしょう?男性女性関係ないと思うんですよ。生き方が美しい人のことを私は「美人」っていうと思っていて。じゃあ、どういう人だったらそうなれるか?みたいなことを考えてお話しようと思ったときに、私はまず「出来ない理由から探さない」っていうことをお話したんです。

物理的なことも含め、あれはやりたくないなとか、子供が居るからとか、そういう理由で探すと出来るものも出来ないから、まずは出来る方向で物事を考える、やることありきで考える。会いたい人でもいいし、場所でもいいし、夢でもいいし、とにかく目標に向かって、どういう風にトライすればそれを達成できるか?っていうことをまず色々考えるんですよ。

いろいろ考えてみて、それでもどうしても行けないとか、会えないとか、そうなっちゃったときは「そのタイミングじゃなかった」って割り切ることにしています。これだけ自分がやりたいと思って、色々動いてみても出来なかったってことは、今これは、私に必要なタイミングじゃないって割り切る事です。

でも、そこで終わりなんじゃなくて、次に繋げたいから、ずっとその思いは持ち続ける。この人に会いたいという思いは「会いたいなーまた会いたいなー」とか「なにかしらこのタイミングで合えないかなー」とか、ずっと考え続けることによって、それがバチっとはまるときがある。それがたぶん、自分に必要なタイミングだと思うから。

まずは「出来ない理由から探さない」「出来る方向で考える」。で、「諦める事も大事」だし、でも「思いは持ち続ける」っていうのは、自分の中での基本。ゆずれないところ、ブレないところはそれですね。

その考え方だと、がっかりすることがないですね。

そうそう。「会えなかった…もう二度とこういうチャンス無いわ」って思ったら終わりだけど、でも「会いたいと思ったら会えるんじゃない?」ってずっと思ってたら、絶対会える。振り返ってみても、そう思ってやってきたことで、そうならなかったことがないんですよ。

いつごろからそういう考え方に?

基本ポジティブなんで。でも、しっかり明確に自分のものになったのは、ここ二年ぐらいです。あとは「環境のせいにしない」とかね。親から離れてて子供を見る人が居ないから…とか、知らない人が多いから…とか、そういうことでは捉えない。

主人が転勤族なんで、引っ越しが結構あるんですよ。山口に来たときも、知らない人ばっかりだし、友達も居ないし、「こんなんで出来るわけない」みたいに思ってたけど、そう思っちゃったら何もできないから、それはもう環境のせいにせずに、自分がどう動くか?で変えれるものだから、「環境のせいにしない」っていうのも、自分の中に持っているものです。後で振り返ったときに「うわー、めっちゃ環境のせいにしてたなー」って思ってからかな。

あのとき、話を聞いてくれたのは社長、ごうさんなんですけど、嫌だったろうなーって思います(笑) だって「こっちで仕事がないんです(涙)」って。ないんやったら作れよ!って社長だったら思うだろうし。動けよ!って。だから本気でやりたいと思ってなかったんだろうし、たぶん恵まれた環境から、何もないところにポンッって来て、甘えが出たんでしょうね。動いてないし。ほんとにテレビやラジオに出たかったら、自分で営業に行けばいいわけですから。それもせずに「うーん」って言っていたのは、ほんとにただのダダでしかないから(笑) じゃあ動けよ!って話になる。

そういうときに、社長は「動きなさい」とは言わないんですね。

うん、ちゃんと聞いてくれる。「そうよね、そうよね」「いつでも帰っておいで、こっちで仕事があったら、来れるんやったら振るけんが」みたいなね。だから社長の支えがないと、今の私はない。あと家族と。