よりよい自分を常に探す | 松本 雅代

大学を卒業して、SCOTLAND MARTでお勤めになっていた6年間は、どんなことを感じて働いていらっしゃいました?

そうですね…人生の中で初めて”余裕が無い”という経験をした、というか(笑) 私は社会人経験が無いところからのスタートで、 オーナーたちは独立でもしようという人たちだったから、あまりのレベルの違いに…毎日大きな壁にぶつかっているような(笑)1年目、2年目もそんな感じでした。やっと3年ぐらい経って、仕事の内容も少し分かってきて、少しづつ自分のスタイルを確立し始めた…という感じでしたね。

いま振り返って思うことは、若いときに無我夢中で何かに向かうという経験が出来たことは、自分の心の支えになっているなと。あの時頑張れたのだから、きっと出来ると。自分を信じて進むという力はこのときに培われたとおもいます。

あとは、自分の常識みたいなものを覆されたというか、「個性的でOK」みたいな世界じゃないですか。そういうものに憧れはあるんだけれど、実際の自分の性格は、求められることに沿って何かをする、自分の意思やアイディアを主張したり提案するということに関しては、とても苦手なことだったんです…これをコミュニケーション能力というんでしょうけど…。そういうところが自分の短所であることは良くわかっていたので、苦労はしましたが、仕事を通して自分のコンプレックスを克服してきたというところがありますね。

感性の部分も、日々重ねていくもので磨かれましたけど、SCOTLAND MARTでの歳月はとにかくコミュニケーション能力が何よりも鍛えられました。

途中で他の道を考えられたことは?

うーん、なくはないんですが。なんだろう、性格的にパッと諦めることが出来なくて、「どこまで出来るんだろう?」とチャレンジをしてしまうというか。それを「決断できない」と言い換えることも出来るんですけど。ここに居たら居たで、その時々で自分の課題が見つかってくるから、変わらずまだ居ますね。で、オーナーは、私の成長段階も分かっているから(笑) 私の段階にあったステージを、良いタイミングでスッと入れてくるんです(笑)

常に新しいニンジンをぶら下げてくるみたいな(笑)

そうそう(笑) 私も、「与えられたことにチャレンジすること」を大事にしていて、出来ないという前にまずはトライする、ということを自分の人生で大事にしているので、そういう性格をたぶん分かっているんだなと思います。