自分自身が楽しむ | 札本 咲子

最後に、ご自身のこだわりって何だと思いますか?

うーん…でも、これは文章を書いている人だったら、誰もが言われることかも知れませんけど、「楽しい文章にすること」ですね。ダラダラ書いても楽しくないし、かといって雑誌ではなくてメディア・報道という位置づけなので、事実を曲げずに、誰にでも分かる文章にすることかな…だから、私が理解できない文章は書かない。あ、それかも知れませんね。

私はそんなに冴えているほうじゃないので、私がわからないことは他の人に伝わるわけがない、というのはありますね。私が理解できないことは…私が伝えられないと、見ている人は絶対分からないし、楽しくない、というのは思っていますね。あ、でもこだわりか…分かった!あの、私が、自分自身が楽しむこと、ですね。自分自身が楽しんで、その人のストーリーを見ること。かも知れません。

ああ、そこが今の話にも通じているわけですね。「自分が読んで楽しくない記事は書かない」と。

そうですそうです。本当に。自分が楽しくないことは、たぶん他の方が読んだときにも楽しくないし。そういうのはありますね。

自分が楽しむこと。

うんうん。

お仕事に限らず、全般的にそうですか?

仕事以外でも…そうですね。その世界観にどっぷり浸かること、かなあ…。何でも楽しまないと損、というのはありますね。

楽しまないと損。

それはちょっと、スペクタクルになってしまいますけど、自分の人生を損しているじゃないですか。

楽しまないと。

うん、その瞬間瞬間に於いて、ですね。そりゃ、生きていて仕事もしていて、嫌なことも、楽しくないことも、誰でもあるじゃないですか。でも、それですら楽しいと思えるような態勢でありたいと。態勢、心構え?ですかね。

人のお話を聞くのはお好きだと思いますが、お喋りするのも好きですか?

好きです好きです。

会話が好きなのかな?

好きですね。会話も、人も、好きですね。

写真・文/OURSELVES